一般企業の障害者枠と特例子会社は何が違うのか?やりがい?働きやすさ?給料?

こんにちは ADHDのダイスケです。

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一般企業の障害者枠と特例子会社は何が違うのか?

一般企業の障害者枠と特例子会社は何が違うのか?

私は特例子会社に就職したために就労支援移行事業所を3月末に卒業していますが、先日、お世話になった就労移行支援事業所の「夕食会」という会合に出席しました。

この会合は、就職・就労のために就労移行事業所を卒業したメンバーが集まって、お互いの近況などを楽しく語り合うというものです。

私は、この会合に参加してすごく嫌な思いをしました。

当日参加したメンバーの中に、一般企業の障害者枠に就職した奴がいて、自慢げにこう言ってくるのです。

こう聞き返します。

「いくらもらっているの?」

そしたらそいつはこのように答えます。

給料を20万円ももらっていてしかも、そいつは今年の4月に入社したばかりなのに、ボーナスまでもらっているとは!!

彼の職場は、某財閥系の企業のビルや建物のメンテナンスを手掛ける会社なんですが、そんなに待遇がいいとは驚きです。私なんか特例子会社に入社してその給料の安さに苦労しているといのに。ちなみに私の給料は手取りで12万円程です。

そいつの自慢げな話を聞いて、特例子会社で給料が安いながらも一生懸命働いている私はなんだか恥ずかしくなりました。羨ましいというか、手取りでたった12万円しかもらえない自分が何だか情けなくなりました。

そのいい給料をもらっているという奴は広範性発達障害を持っていて、約1年もの間、通っていた就労移行支援で訓練していました。広範性発達障害ということでまともな職歴はなく、学校を卒業して20年余り短期間のアルバイトで何とかしのぎ、今回やっと普通の仕事ができるようになった大層喜んでいました。

私はADHDですが、いくら同じ発達障害者といっても特例子会社と一般の企業の障害者枠とで待遇面でなぜこんなに違いが出るのでしょうか?

一般企業の障害者枠と 特例子会社との違い 仕事面

給料が高い事を自慢げに話しているそいつに今どういう仕事をしているのか聞いてみたところ、エクセルで大量の企業データを管理し、エクセルの高度な機能の1つである関数を用いて、データを集計したり、グラフを作成したりしているそうです。

先輩のサポートを得ながら、一人で責任をもって仕事を任されているようです。

しかしながら、労働時間が長く、朝8時半から夕方5時半までの拘束9時間、実働8時間で、毎日必ず1時間程度の残業があるそうです。私の場合は、特例子会社という事もありますが、労働時間が短く、朝9時から夕方5時までで、残業は全くありません。必ず定時で上がれます。

私の方ですが、特例子会社という事もあり、仕事を一人で任されるという事はなく、必ずグループ単位で業務を行い、誰か一人がやった仕事を必ず他の人がチェックするというダブルチェックの体制を整えています。つまり、誰かが仕事でミスをしてもそのミスをグループ全体の責任としてサポートし、もう一回チェックする事によってミスを未然に防ぐようになっています。

というわけで、先輩社員や全体の業務をプロヂュースする支援員と呼ばれる健常者の正社員から個別に注意されることはあっても、グループとしてミスを打ち消すため、個別にミスの責任を追及されることはありません。

ただでさえミスが多いADHDの私にとっては、ミスしないように大きなプレッシャーを感じることなく、気楽に仕事ができるのでこの点ではいいと思いますが・・・。ただし給料がめっちゃ安いです。

何故、特例子会社と一般企業の障害者枠との間に明確な待遇の差が生じるのか?

特例子会社とは障害者の雇用の促進等に関する法律によって、精神や身体に障害を持つ方の雇用を促進するために設けられた制度です。一般の民間企業は2.0%、国および地方公共団体は2.3%の法定雇用率が定められており、雇用主はその割合で障害者を雇用しなければなりません。

健常者が働く部門とは別枠で障害者を採用し、障害者だけで別法人を設立します。そして障害を抱える方が持てる能力を最大限に生かせるような配慮と環境を整え厚生労働大臣に認可を申請し、見事に認可が下りればたとえ別法人の子会社であっても、親会社の雇用と「みなされる」のです。これが、特例子会社制度です。

つまり、一定の要件をみなし認可を受けた子会社は、障害者雇用に関しては、親会社の一事業所とみなされ、親会社の障害者雇用率に算定されるのです。ですから、「特例」の子会社なのです。

特例子会社というのは、雇用者を何らかの障害を持つ方に特化して、雇用者が働きやすいように特別に配慮された体制を整えています。

特例子会社は、全社員の20%以上を障害者雇用で占める必要があり、会社によっては、90%以上を障害者が占めるところもあります。

主に身体障害の方が中心になりますが、私の会社のように、一般の企業で働くのが難しい知的障害の方を始めとして精神障害や発達障害のある方も受け入れている会社もあります。知的障害の方を労働者として受け入れている以上、仕事の内容は単純で、私にとってはなんとも物足りません。

参考記事 以下の記事は私が書いた記事ですが、特例子会社の仕事の内容とか、特例子会社で働いている感想などを述べたものです。参考までに読んでみてください。

知的・精神・発達障害者を戦力として生かす特例子会社と労働者を飼い殺しにする一般企業
知的・発達・精神障害を抱える方が働きやすいと言われる特例子会社とはなんだろう?

まとめると以下のようになります。

  • 一般企業の障害者枠は特例子会社に比べて給料面などの待遇が良い
  • その分、特例子会社に比べて労働時間が長い。残業もある
  • 特例子会社は知的障害の方を受け入れている関係上、仕事内容は単純である
  • 一般企業の障害者枠は特例子会社に比べて仕事の内容は単純ではない
  • 特例子会社は一般企業の障害者枠に比べてダブルチェックの体制を整える等、1人1人の仕事への責任が軽い
  • 一般企業の障害者枠は特例子会社に比べて1人1人の仕事への責任が重い

一般企業の障害者枠の実情

一般企業の障害者枠はやはり身体障害者を雇用の対象にしている事が多いです。

身体障害者は雇用する企業にとって配慮すべき点が明確です。うつ病や双極性障害などの精神障害は労働者に適度な休憩を与える事や通院する為に休を与えなければならないし、発達障害は能力にムラがあります。知的障害の場合は、仕事を理解するのに時間がかかったりします。

それに精神・発達・知的障害はその特性が人によって違いますし、見た目では分からないため、企業側にとっては何を配慮していいかわかりませんし、その点で雇用するのを躊躇したり、雇用しても、精神障害や発達障害に対する知識の不足を偏見のために全くと言っていい程、雇用者のための配慮がなされていない会社が多いため長続きせずにすぐに退職してしまうケースも多いと聞きます

やはり企業にとっては雇用しやすいのは見た目でわかりやすく、バリアフリーなどの環境を整える事で対応できる身体障害者だと思います。

ごめんなさい。あんまり身体障害についての知識がなく、人ぞれぞれの特性がありますし、それぞれ必要な合理的配慮が必要で一概にバリアフリーを進めるだけで対応できるとは思っていませんが・・・・

  • 一般企業の障害者枠は身体障碍者の雇用を前提としている
  • 身体障害者への合理的配慮はバリアフリーなどの環境面の改善で対応できる
  • 一般企業の障害者枠では、企業の精神障害や発達障害に対する知識も経験も不足している
  • そのため一般企業の障害者枠では、精神障害や発達障害を抱える労働者に対する期待値が高く健常者と変わらぬ仕事の成果と責任を求めるケースが多い。
  • 悪質な一般企業の障害者枠の場合、ただ単に法定雇用率を達成するためだけに障害者を雇用しているケースもある
  • その結果、精神障害や発達障害者はまともな配慮を得られず、早期退職に追い込まれるケースも多い
精神障害者雇用義務化でやっと企業も重い腰を上げ始めた

 

2016年4月の障害者雇用促進法改正を受けて、2018年4月から精神障害のある人の「雇用義務化」が始まります。

参考サイト

精神障害者雇用義務化で変わること・変わらないこと>これにより企業も精神障害や発達障害者への雇用に向け、やっと重い腰を上げ始めました。

この法律の制定によって、一般企業の障害者枠も、もっと発達障害や精神障害を抱える方の雇用率が上がり、合理的な配慮がなされるようになって、もっと働きやすくなって社員の定着率が上がればいいのですが。また、差別や偏見、無知もなくなってほしいです。

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特例子会社に入って「給料が安い」と嘆くよりも最初から条件の良い一般企業の障害社枠を狙っていればよかった?

私が参加した夕食会で、一般企業の障害者枠に就職した別な人からこんなことを言われました。

「給料の安い特例子会社に入って『給料が安い』と嘆いて後悔するんだったら、最初から一般企業の障害者枠だけを狙っていればよかったのに」

確かにそうです。

しかし、一般企業の障害者枠への入社は実に高い壁を越えなければなりません。

下の表をご覧ください。これは私が就労移行支援事業所で職業訓練を受けていた時に、応募しようと思ってハローワークからもらった一般企業の障害者枠での求人票を抜粋したものです。社名は伏せてあります。

事業内容 仕事の内容 必要な資格 給与 就業時間 年間休日 採用人数 採用区分 特例子会社
総合信販業 PCによる資料の作成
端末の操作
書類の整理
電話対応
不問 155200 9:20~17:45 121日 2人 契約社員
1年毎の更新
×
情報処理・ダイレクトメール、印刷 事務全般
PC入力
電話応対
エクセル
ワード
145000~226000 9:00~17:00 120日 5人 正社員
企業総務事務の委託 PCによる資料の検索
電話対応
エクセル
ワード
160000 8:30~17:05 123日 2人 契約社員
1カ月毎の更新
×
電気事業を中心としたエネルギーサービス 一般事務
・各種資料の作成・編集
・WEBサイト、SNSコンテンツの制作
・社内議事録の作成
エクセル
ワード
パワーポイント
164000~258000 8:40~17:20 121日 1人 契約社員
1年毎の更新
×

一般企業の障害者枠の雇用への道は本当に厳しいです。

これを見て分かるように、採用人数は2人とか3人とかごく少人数となっています。この採用人数に対して応募者は20から30人はザラで、なかには50人、多いところでは100人というところもあります。

私は就職活動中に合同面接会や個別応募などで30社ほど応募したました。ほとんどが書類選考を通らず、仮に通って面接にこぎつけた会社もありましたが、結局不採用。自分で応募した30社は全滅でした。

結局、縁あって特例子会社の企業実習を受ける機会があり、実習を受けてみたら、周りの人は一部の支援員を除いてほとんど知的障害を抱える若い人で占められており、ミスをカバーする点や支援員を配置して、労働者のメンタルヘルスや仕事の進め方について相談に乗ってくれるという点が気に入り、入社を決めました。

まとめ

採用区分を見て頂いても一般企業の障害者枠は正社員というのはほとんどなく、ほとんどが期限付きの契約社員となっています。つまり採用期限が来たらまあ大体更新されるでしょうが、その働き具合によっては雇い止めもあり得るという事です。責任を求められ、使い物にならなかったらすぐに、雇い止めになる。厳しいです。

発達障害や精神障害を抱える人は、私のように給料などの待遇面が劣るのですが、働きやすさを選ぶのも、仕事に責任を求められ、厳しいですが待遇がいい一般企業の障害者枠を選ぶのも、一つの人生の選択です。あなた次第です。

冒頭に出てきた私に「今の会社に入れてよかったよ」と言ってきた彼は、自分の能力を超える激務に耐えられずやめるなんてことにならなければいいのですが。いくら給料が高いといったって。心配です。よけいなお世話かもしれませんが。

参考 特例子会社で働くには

あくまで参考ですが、特例子会社の求人はハローワークの求人検索で検索してみてもあまりありません。(出てくることは出てきますが)

そこで、発達障害や精神障害を抱える方の就職活動をサポートしてくれる就労移行支援事業所の利用をお勧めします。

就労移行支援事業所ではハローワークにはない独自のルートを持っていることが多いです。私が特例子会社に入社することができたのも、利用していた就労移行支援事業所の紹介があったからです。

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