障害者枠で働いてみて分かった事 その実態 障害者には配慮は必要か? | よりよく生きるためにADHDと上手に付き合い幸せになる方法

障害者枠で働いてみて分かった事 その実態 障害者には配慮は必要か?

こんにちは ADHDのダイスケです。

障害者枠で働いてみて分かった事 その実態 障害者には配慮は必要か?

私は、この3月27日から、障害者枠で働いています。

入社して、3週間たちましたので障害者枠とはどのようなものなのか、障害者が安心して働けるように企業はどのような配慮が必要なのか、また、働く側は障害者枠で働くうえでどのような事に留意したらいいのかがだんだんとわかってきました。

障害者枠とは?

障害者枠とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」によって、精神や身体に障害を持つ方の雇用を促進するために設けられた制度です。一般の民間企業は2.0%、国および地方公共団体は2.3%の法定雇用率が定められており、雇用主はその割合で障害者を雇用しなければなりません。

障害者枠で雇用される障害区分は以下の通りです。

         
         

  • 身体障害者手帳所持者
  • 療育手帳所持者(知的障害など)
  • 精神障害者保健手帳所持者(うつや統合失調症、双極性障害などの精神障害
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障害者枠で働いてみて分かった事

障害者枠での就職はそんなに簡単なものではない

精神障害者保健手帳や身体障害者手帳、療育手帳を持っている人でも、無条件に障害者枠で働けるわけではありません。企業にとって、その人が魅力的な戦力にならないと判断されれば、雇用されることはありません。

>障害者枠は単純作業が多くてADHDには向いてない?

私が入社している会社では、特例子会社で、各種データをパソコンにデータを入力するのが業務ですが、それに付随して、メール便や郵便物の仕分け、販促物の作成などがあります。

障害者枠の仕事ははっきり言って単純です。仕事が単純なので眠くなります。毎日眠気との闘いです。

仕事の内容
  • PC入力
  • メール便・郵便物の仕分け
  • 販促物の作成

私の現在担当する業務は、このパソコン入力なのです。勤務時間は午前9時から午後5時までの7時間。1時間ごとに5分間の休憩と昼休みの1時間を除いてひたすらパソコンに向かって仕事をしています。

このパソコン入力は、エクセルを用いますが、入力した数字を処理したり、統計したり、検索するような複雑なエクセルの関数を用いるような高度な作業を必要とせず、数字や文字を間違いなく入力するだけです。したがって作業自体は非常に単純です。

私は発達障害のADHDですが、ADHDがあると単純作業がめっぽう苦手です。ADHDは脳が刺激を求めてしまいますので、単純な仕事は脳への刺激が足りず、眠くなるか、仕事中に業務に関係のない事を考えだしてしまい、仕事に集中できない事があります

障害者枠で働くことのデメリット

障害者枠で働くことは、デメリットが存在します。以下ポイントをまとめました

         
         

  • 雇用体系が不安定(1年更新の契約社員)
  • 仕事が単純で給料がメチャクチャ安い!
  • 仕事にそれほど責任を求められない
  • 仕事にやりがいをあまり感じれらない
  • 障害への理解が足りない職場だと偏見の目で見られることがある
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「障害への理解が足りない職場だと偏見の目で見られることがある」について

私が入社した会社は、主に若い軽度の知的障害者がメインのスタッフとして働き、健常者で社歴が長く、社内業務に精通している正社員が「支援員」(専任者)として配置されています。

働くうえでメンタルや体調面で何か悩みがあったらすぐに相談できるような体制を整えています。

知的障害を抱える方はなかなか雇用される機会は少ないです。多少、コミュニケーションに難点はあり、仕事を理解するのに時間がかかったりしますが、彼らは、的確に指示をすれば、本当に一生懸命に働きます。

彼らが雇用の機会に恵まれないのは社会の偏見があると思います。このような環境のもと、知的障害を抱える方たちを戦力として受け入れる姿勢は素晴らしいと共感してこの会社の入社を決めました。

私が入社した会社は支援員と呼ばれる正社員を除いてほとんどすべて知的障害を抱える方ばかりですから、支援員は障害の理解がないと若いスタッフに的確に仕事の指示が出せないと思います。なので、障害者への理解はあると言えます。

問題なのは、健常者の中に障害者が混じっている場合

せっかく障害者枠に入社できても、仕事をするメンバーが健常者と健常者が混在している場合、健常者の方に障害に対する理解がない場合、偏見の目で見られる可能性があります。例えば、業務関係以外に話しかけられなかったり、本当に単純な作業しかさせてもらえなかったり。

私も昨年末にこのような企業に実習にいって痛い目に遭いました。

詳しくは以下の記事に書いていますので、リンクをクリックしてくださいね。

理解されない発達障害 就職活動で目の当たりにした現実

「仕事にそれほど責任を求められない」「仕事にやりがいをあまり感じれらないについて」

障害者枠の仕事ははっきり言って単純な仕事が多く、はっきり言ってあまりやりがいを感じることが出来ないと思います。(とらえ方は人によって違うと思いますが)

従って、責任感が強く、仕事にやりがいを求める方は、仕事が物足りなくて嫌気がさしてしまう方もいるかもしれません。たとえば、営業職は自分に有利になるような交渉術と高度な対人スキルが要求されますが、障害者枠の仕事では、一部の例外があるかもしれませんが、このような事はほとんど要求されません。

毎日同じような仕事(定型作業)を淡々とこなしていけばいいのです。

私の職務履歴 営業職が中心でそれなりの仕事へのやりがいがあった!

私は、発達障害と診断されるまで、20年近く、一般企業で働いてきました。

勤続年数 会社名 職務内容 達成したこと、仕事の成果
1年半 証券会社 個人投資家に株式・債券などの営業・販売 新規顧客の獲得
預かり資産3000万円以上
1年半 建築用資材販売・レンタル 建築用資材(おもに足場)のルートセールス 現場調査、集金、職人の手配業務を任された
5年 スーパーマーケット スーパーマーケットでの商品販売 菓子・乾物・酒売り場の担当として販売を任された
4年 建築用資材販売・レンタル 建築用資材(おもに足場)のルートセールス 新規顧客の獲得(30社以上)
月売り上げ平均500万円以上
5年 紙類倉庫 紙類の倉庫での断裁、包装、フォークリフトでの商品のピッキング 紙類の包装・梱包の技術、フォークリフトの運転技術の習得
2年 紙類倉庫 紙類の倉庫での断裁、包装、フォークリフトでの商品のピッキング 紙類の包装の梱包の技術、フォークリフトの運転技術の習得

上に、私の簡単な職務経歴を書きました。私は会社を転々としてきましたが、営業職中心でそれなりの成果を残してきました。私なりに仕事に対するやりがいもありましたし、誇りもありました。しかし、やはりどうしてもADHD(仕事をしている時はADHDという知識がなかった)の特性が出てしまい、仕事上のミスや人間関係がうまくいかなかったりして離職を余儀なくされ、就労移行事業所の訓練を経て、障害者枠で仕事をすることになりました。

障害者枠で仕事をするにあたり、今後、責任を求められ、やりがいのある仕事が出来なくなると思うと少し寂しくなります。

障害者枠で働くことのメリット

障害者枠で働くことは、デメリットが存在しますが、裏を返せばそれがメリットにもなります。以下ポイントをまとめました

         
         

  • 責任がない単純作業が多いのでとにかく気が楽!!
  • 残業がないので過労死の心配がない
  • いわゆるオープン就労なので障害に対して理解のある会社に入社出来れば障害に配慮してもらいながら仕事をすることができる
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  • 休みやすい雰囲気
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基本的に障害者枠は残業がありません。定時になればきっかり帰ることが出来ます。

今問題となっているニュースでスーパーマーケット「いなげや」で一般食料品の部門チーフが過労死したというのがありました。

いなげや店員、過労死認定 労基署「サービス残業」推定

障害者枠ではこうした「過労死」「サービス残業」とは無縁です。もちろん、せっかく障害者枠に入社できても、人間関係のつまづきや仕事がうまくいかないと悩んで体調を崩す方はいらっしゃるとは思いますが・・・

また、比較的単純作業が多く、あまり責任を問われないので気が楽です。もちろん、パソコン入力の速さや正確さを求められますが・・・・。パソコンに入力したものをあとで自分で間違いがないかどうかを確認するセルフチェックを行えば、ミスをほとんど見つける事ができます。

また、障害者枠で入社することが出来さえすれば、体調不良などによって長期的に休んだり、2週間以上の無断欠勤、インサイダー取引、会社の情報や会社の従業員の情報を漏洩することなど、重大な職務規律違反がない限り解雇されることはないそうです。要は、普通に働いていればいいのです。

障害者枠(とくに精神障害・発達障害)は入社するまでは狭き門で、入るのが非常に難しいですが、入ってしまえば、まじめに仕事を続ければこっちのものです。(うつ病などを患い人間関係でつまづづいてせっかく障害者枠に入社できても長続きしない人が多いのも現実ですが)

障害者差別解消法とは?

障害者差別解消法という法律が2016年4月から本格施行されました。

この法律の趣旨

この法律では、企業に対して精神や身体、知的障害を抱える方たちへの下記のような差別をすることを禁じています

  • 障害があるという理由で不採用にする事
  • 障害があると理由で昇進や昇格させない事
  • 障害があるという理由で社内教育を受けさせない事

この法律の施行により、採用には障害の有無は関係なくなるし、今後は障害のあるなしに関係なく昇進や昇格をすることが出来るようになります。

精神障害者福祉手帳取得者でも将来管理職に!

この法律の施行を受け、私が入社した会社では入社後は雇用形態は1年期毎更新の契約社員ですが、コツコツ頑張れば正社員登用できる制度をこれから整備していくそうです。また、私のような精神障害者福祉手帳を取得している人でも、正社員かつ支援員として活躍できるように社内制度を充実させていくということです。

まとめ

障害者差別解消法の施行によって障害のあるなしに関係なく雇用されるようになるし、昇進昇格にも障害者か否かということは関係なくなるという事は、私のような発達障害の当事者にとって実に嬉しい事ではありますが、逆に言えば、それだけ、責任と競争が増すことにもなります。

「私は障害者だから」という甘えは許されなくなる

この法律の施行によって「私は障害者だから」という甘えは許されなくなり、障害者だからと言って仕事へのやる気がなかったりする人は自然に淘汰されていく、障害者にとって厳しいものになるのではないでしょうか。

これは、企業にとっても実に難しい事だと思います。障害者に最高の仕事を残せるための環境作りをしなければならない一方、健常者と障碍者の区分をせず、公平に人事評価をしなければなりませんから、そのバランスと判断が難しいと思います。

しかしながら、私は、発達障害と診断され、就労移行事業所で1年8カ月の職業訓練を受けやっとの思いで障害者枠に就職することが出来ました。

障害者枠では、あまり難しい高度な仕事は要求されず、単純な仕事が多いのでやりがいをあまり感じないといぬうのは本音ですが、これからどうなるかわかりません。せっかく入社できたので、腐らずに頑張ってみようと思います。