特例子会社における障害者福祉の地域格差 地域による格差をなくしたい | よりよく生きるためにADHDと上手に付き合い幸せになる方法

障害者就労支援の地域格差 特例子会社について

こんにちは ADHDのダイスケです。

特例子会社における障害者福祉の地域格差 地域による格差をなくしたい

私は、発達障害と診断されてから、就労移行支援事業所での職業訓練を経て特例子会社で働いています。

私と同じように、大人になって発達障害と診断された場合、就労などの社会復帰はなかなか難しいと思います。このブログでは、発達障害を抱える人が人並みの生活をするためにはどうしたらよいか、就労の問題を中心に記事を書いています。

私の体験談が微力ながら読んでいる人のヒントになるのではないかと思い記事を書いています。

特例子会社における障害者福祉の地域格差 地域による格差をなくしたい

発達障害のある人を戦力として生かすアメリカの企業と日本の企業の現状

発達障害のある人は人との関わりが困難である人が多いと思います。その結果、知的水準には問題がなく、「働きたい」という意欲に満ち溢れている人でも、就労するのは困難です。

それは、企業の方が発達障害のある人の「他者とのコミュニケーションが苦手」という特性だけで判断して、採用に対して二の足を踏んでしまうからです。

アメリカには、発達障害のある人を「採用すべきすばらしい能力を持った人たち」と認識して積極的に雇用している企業があるそうです。

発達障害の中でもアスペルガー症候群や自閉症(いわゆる自閉症スペクトラム障害)のある人は、物事へのこだわりが強く、他の人とコミュニケーションをとるよりも、一人でコツコツと物事を体系的に認識し、いろいろな情報を処理したりする能力に優れています。

アメリカでは、STEM(科学、技術、工学、数学)の人材の不足が起きています。そこで、発達障害のある人を情報処理専門のスタッフとして雇用して大きな成果を上げている企業があるそうです。

特例子会社における障害者福祉の地域格差

この業務は他の人と交流する必要がなく、左右されないので、発達障害のある人の特性にあった情報処理に専念する事が出来ます。発達障害の特性をよく理解して、積極的に戦力としようとしている姿勢の表れですね。

発達障害のある人を積極採用するアメリカの企業のいいところは、日本の障害者雇用にありがちな定型的・反復的な業務ではないところす。頭脳を駆使したクリエイティブな業務に就かせている事です。

それでも、アメリカでは、発達障害がある人がフルタイムで雇用されている割合はまだまだ低いんですって。

でも、少なくても、発達障害の特性をよく理解して戦力化する企業があるアメリカは進んでいますね。

それに比べて日本ではどうなのか?

日本では、障害者雇用がようやく認知されつつあり、一般企業の障害者枠か、あるいは特例子会社といった障害者を雇用する窓口が整いつつあります。

従来は身体障害者の雇用が多かったのですが、法定雇用率の引き上げにより、発達障害を含む精神障害者の雇用も義務化されました。

しかし、日本の障害者雇用の場合には、データ入力、清掃、郵便物・メール便の仕分け、シュレッダー、商品の発送業務など定型的な業務が多いのです。アメリカのように頭脳を駆使した創造的な仕事は極めて少ないのが実情です。

しかも、ミスを防ぐ為に、他の人のやった作業をダブルチェックしたりするため複数人でチームを組んで作業をします。また、チームごとにリーダーがいて、リーダーの指揮監督の元、作業をします。

チームで作業する以上、やはり同僚とコミュニケーションを取らなければ円滑な作業の進行に支障をきたしてしまいます。例えば、リーダーへの報連相。発達障害があると、仕事をするうえで欠かせないこの報連相さえ苦手な人が多いと思います。

私なんかは、特例子会社で仕事をしていますが、いちいち報連相するのが苦手で、業務を自分で勝手に進めてしまいミスしてしまう事があります。

このように、仕事の内容が必ずしもアメリカのように発達障害者の特性に会っていないのが日本の障害者雇用の実情のようです。

それでも、ただでさえミスの多い私のようなADHDが、チームを組んでダブルチェックによりミスを未然に防いでくれる障害者雇用の仕組みはありがたいですね。あまり個人に責任を問うこともなく安心して働くことが出来ます。

一般企業の一般枠でしたら、ミスはミスした本人の責任で、あまりにもひどかったらすぐにクビになりますよ。

また、特例子会社で働いていて一番いいと思うのは、特例子会社に就労後、定着支援を受けられる事。

特例子会社で働いている社員の人は、身体障碍者だけでなく、知的障害、精神障害、発達障害を抱えています。

特例子会社に入る前に、知的障害者なら特別支援学校、精神障害者と発達障害者は就労移行支援か就労継続支援事業で職業訓練を受けている人がほとんどです。

特例子会社は、社員が入社する前にお世話になった訓練施設と連携して、雇用している従業員の就労の定着を図るような仕組みを整えています。主にメンタル面のバックアップや生活面の支援です。

やはり、日本の企業ですので、いくら特例子会社であっても、そこに勤めている従業員には必要最低限の社会性を求められます。この社会性といのが発達障害者にとって一番苦手で、定型社会に合わせなければならない事にないものねだりのように感じますが、少なくても一般企業で働くよりは気が楽ですよ。

なによりオープン就労ですから。

私自身特例子会社で働いていますが、結構気苦労が多いです。なにせ知的障害、精神障害、身体障害、発達障害を持った人がメンバーとして働いていますし、各自それぞれ特性が違います。作業スピードであったり、効率性であったり、健常者が同じ作業をするのと倍近い時間がかかります。

私なんかはADHDで、非常にせっかちで、他のメンバーがやらなければならない作業が溜まっていてものんびりやっているので、イライラしてしまいますが、同じ仕事場にいろいろな障害特性を持った人がいるので、自分を基準に考えないでのんびりやっていこうと思います。

特例子会社は地方によっては知らない人がいる

私はこのブログで発達障害やADHDについて、もっと多くの人に知ってもらいたいと思ってこのブログを書いていますが、だんだん書くネタが尽きてきました。

書くネタのヒントを得ようと思いFacebookにこんな書き込みをしました。

発達障害についてのブログ記事がなかなか書けません。皆さんの困っている事、こんな事をやってみたら仕事でも生活でもうまくいったという事があれば、お知らせください。

そうしたら、「私の住んでいる県では特例子会社なんてあんまり聞かない。地方と都市部では、特例子会社の普及とか、障害者の就労に対する福祉の地方格差があるのではないか。その点についての記事を書いてくれたら嬉しい」といった意見がありました。

このご意見を頂いて、私は特例子会社をはじめとする障害者の就労に対する福祉における地方格差が本当に存在するのかどうか調べてみました。居住地によって格差があってはならないと思ったからです。

地方に住んでいる方は、障害者に対する福祉について都市部と比べ明らかに格差を感じているのではないでしょうか?

障害者の福祉政策には地域差があるのではないか?

障害者の福祉サービスや就労支援を行う施設や事業所は就労支援就労移行支援事業所、就労継続支援事業所(A型・B型)、生活介護事業所、障害者支援施設(就労移行支援・就労継続支援・生活介護を行うものに限る)、 地域活動支援センター、小規模作業所があります。

これらは、各都道府県から委託されて運営されているところもありますし、各都道府県の人口に応じて設置されています。

ところが、特例子会社は民間会社です。私は全国にある特例子会社を調べてみました。そしたら、明らかなと都道府県のばらつきがありました。


地方には、障害者の就労の受け皿になる特例子会社は圧倒的に少なく、都市部に集中しています。青森県や沖縄県にはひとつもありません。それに比べて東京とには127社もあります。

私は、比較的東京に近い千葉県船橋市に住んでいますので、東京にある特例子会社に就労する事ができました。しかし、地方によっては障害者の就労の機会に著しい不平等があるのではないか?

これは、すべての国民が最低限度の生活を営む権利を有するという日本国憲法第25条に違反するのではないかと思います。

日本国憲法第二十五条

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

なぜ、地方には特例子会社が少ないのか?

地方には特例子会社が本当に少ないです。

まず、特例子会社を設立している企業は大企業が多いという事が挙げられます。

特例子会社では、健常者が一人でできる仕事を2人以上で行います。知的障害者や精神・発達障害のある者を雇うとなると、健常者より仕事の効率という側面はどうしても劣ってしまいます。それは、障害のある人の仕事を必ず他の人がフォローしなけならないからです。

そうなると、仕事の効率は落ちるし、人件費もかかってしまいます。(そのために私の勤める特例子会社での給料はめちゃくちゃ安いです。しかし、総勢100人ぐらい障害をもった従業員がいます。)

障害者雇用促進法によって法定雇用率が2%と決められていてこれをクリアしなければなりません。クリアしないと雇用納付金という一種の罰金を払わなければなりません。

常時雇用している労働者数が100人を超える障害者雇用率(2.0%)未達成の事業主は、法定雇用障害者数に不足する障害者数に応じて1人につき月額50,000円の障害者雇用納付金を納付しなければならないこととされています。

障害を持った者を数多く雇用するだけの体力のあるのは大企業ですが、残念ながら大企業は都市部に集中して地方には少ないです。

障害者雇用の補助金制度

あと、障害者を雇用するともらえる補助金があります。この補助金制度も特例子会社などの障害者雇用の地域差を生む原因になるかと思います。

  • 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
  • 高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成されます。

    知的障害・身体障害者は中小企業なら2年で120万円、中小企業以外で1年で50万円。重度の身体・知的障害者、45歳以上の身体・知的障害者及び精神障害者の場合は中小企業なら3年で240万円。)

  • 特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)
  • 発達障害者や難治性疾患患者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成されます。

    中小企業なら一人当たり2年で120万円。中小企業以外なら1年で50万円

特例子会社にとって、障害者はお客様です。その理由は、障害者を雇用する事によって補助金がもらえるからです。

障害者を多く雇えば雇うほど多く補助金がもらえるのです。障害者を雇用しやすいのはやはり人口の多い都市部ではないでしょうか?

障害のある従業員への配慮あふれる特例子会社ならいいのですが、特例子会社の中には、この補助金目当てで、障害者に対してなんの配慮もせず、ただ健常者と同じように働けるだけ働かせる悪徳なブラック企業も存在するようですから、入社を検討する際には、実習などの機会があったら積極的に参加して、その会社の雰囲気を直に感じ取るようにして頂きたいと思います。

まとめ

特例子会社における障害者福祉の地域格差 地域による格差をなくしたい

上の表を見てもお分かりの通り、特例子会社は東京や大阪、名古屋、福岡などの大都市に集中しています。

この記事では、主に特例子会社の地域格差について書きましたが、特例子会社だけではなく、就労移行支援事業所や就労継続支援事業所など就労支援機関自体が整備されていない地域もあり地域間の格差が大きくなっているのが現実です。

特例子会社が都市部に集中しているのは、都市機能の一極集中が背景にあるような気がします。日本の大企業は都市部に集中しています。特例子会社は大企業の傘下のグループ企業である場合がほとんどです。

東京都は127社もあり全国の特例子会社411社のうち31%を東京都が占めています。

都市部の機能を東京や大阪、名古屋といった日本の限られた都市に集中させるのではなく、国内のどの都市でもバランスよく都市機能を持てるようにして頂きたい。

都市機能の地方拡散はなにも障害者雇用に限りません。雇用の創出はもちろん、衛生、治安、情報・インフラ整備、公共サービスの公平な分配において、メリットがあると思います。

つまり、日本のどの都市に居住していても、個人が平等な権利を享受できるように都市機能の一極集中を防ぐ取り組みをしてもらいたい。

都市部の一極集中を防いで、どの地方都市でも特例子会社を設立できるような体力のある大企業が普通に存在できるようにしてもらいたい。

人口の少ない地方は過疎化が進んでいて、労働力となる若い人の流出が激しく、残るのは老人ばかりというところが少なくありません。
このようなところは、老人福祉には手厚いかもしれませんが、見えにくい障害である精神や発達障害のある人への支援が足りないと思います。

政治の力が必要だと思うのです。

あてにならない政治家が多いですが、選挙の際、少しでも障害者福祉政策を考え実行してくれる候補者がいたら投票すべきです。優れた政治家は腰の重い行政をすぐに動かしますから。

我々の出来る事は限られていますが、我々が出来る事は、障害者が置かれた立場を声を大にしてアピールする事です。我々の声を集めましょう

全国の都道府県別特例子会社の一覧

以下の表は全国にある特例子会社の所地とホームページを表にまとめたものです。

各特例子会社のホームページのリンクを貼りましたので、クリックして特例子会社の選択の参考にしてください。

特例子会社に入社するには?

特例子会社に採用されるのは、健常者の支援員を除いて障害者という事になります。入社の際には障害者手帳の取得が条件になります。そのうえで就労移行支援事業所に入所して職業訓練を受けるようにしましょう。

移行支援事業所では、近くの特例子会社と強いつながりがありますので、企業実習などの紹介を受けますので、ぜひ、それに参加するようにしましょう。

北海道の特例子会社

会社名 住所 親会社
上磯興業株式会社 北斗市谷好1-151 太平洋セメント(株)
株式会社テルベ 北見市富里222-1 セブン&アイ・ホールディングス
北海道はまなす食品株式会社 北広島市北の里56番地 生活協同組合コープさっぽろ
株式会社ほくでんアソシエ 札幌市白石区東札幌1条1-1-2) 北海道電力
株式会社ワタキュークリーン 石狩市新港西1丁目716番地 ワタキューセイモア

宮城県の特例子会社

会社名 住所 親会社
アビリティーズジャスコ株式会社 宮城郡利府町利府字新屋田前22 イオン(株)
株式会社カローラ宮城テック 宮城県 トヨタカローラ宮城
株式会社ウジエクリーンサービス 登米市迫町佐沼字中江1-7-1 株式会社ウジエスーパー
楽天ソシオビジネス株式会社 仙台市宮城野区 楽天※本社は東京都品川区
株式会社クリーン&クリーン 仙台市宮城野区蒲生字蓬田前53番地 東洋ワーク(株)

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