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発達障碍者を障害者枠で限定した業務に縛り付けるな 差別ではないのか?

こんにちは!ADHDのダイスケです。

発達障碍者を障害者枠で限定した業務に縛り付けるな 差別ではないのか?

精神障害者枠で働く―雇用のカギ・就労のコツ・支援のツボ

今は4月。新年度開始の月。このブログを読んで頂いている方も、新しい会社に就職したり、新しい会社に入学した人もいると思う。

みなさん、新しい環境には慣れたでしょうか?

新しい環境にも慣れ楽しい生活を楽しんでいる人も入れば逆に慣れずに新しい人間関係にもなじめずに新たなストレスを感じてしまっている人もいるだろう。

僕自身の事を書けば、早いもので今の特例子会社に入社して1年が過ぎた。この特例子会社で1年間仕事をしてきて経験したこと、感じた事を今回の投稿で書いてみたいと思う。

障害者として「特例子会社」で働いてきて感じたこと

仕事を転々として、発達障害と診断され職業訓練をみっちりやって就職した会社で待ち受けていた仕事とは?「こんなはずじゃなかった・・・」

僕は職を転々としてきたが、2014年12月に「健常者」として勤めてきた最後の会社をクビになった。理由は「あまりにもミスが多くこれ以上雇っていると会社に重大な損害を与える恐れがある」からである。

解雇されて自分自身が精神的になにか欠陥があるのではないかと疑うようになり、インターネットサイトでいろいろ調べた結果、「発達障害」ではないか疑うようになり、心療内科で診察を受けた。その結果、案の定発達障害ADHDと診断された。

発達障害を抱えていて何の対策も施さないまま就労すると、再就職先でまた同じミスを繰り返しまた職を転々とするという事になりかねない。

以下の箇条書きは僕が発達障害であることで実際に体験した事である。

  • 自分では普通に生活したり、仕事をしているつもりでも、注意が不足してミスを重ねたり、仕事中に全く関係のない事を考えていたりして全く集中できない
  • 自分では、ただ「そそっかしい人間」と思っているだけ。「発達障害」という脳機能の障害であることがすべての原因だという事には気がつかない。
  • 会社では全く使い物にならない
  • 会社をクビになる
  • 懲りずに就職活動を行う
  • 折からの日本の不景気、年齢を経る事により就職が厳しくなってくる
  • なかなか就職できない。仮に就職できたとしてもすぐに離職。転退職を繰り返す。
  • どこの職場に行っても「自分は仕事が出来ない。労働力で人様の役に立たない」と嘆き、就職活動がおっくうになる。働くのが怖くなる。
  • 仕事がなく、日中やることがなくなり家に引きこもるようになる

発達障害と診断され、もう2度とこんなつらい思いをしないようにするには職業訓練を受けて再就職に臨んだ方が良いというお世話になったハローワークの精神福祉専門の就職相談窓口の担当者のアドバイスに従い、就労移行支援事業所で職業訓練を受けることにした。

就労移行で1年8カ月もの間、全く休まず毎日通い職業訓練を受け、その成果が認められたのか、今の就労先である特例子会社に2週間の実習の機会を得て内定を得た。

もう2度と安定した仕事に就くことが出来ないと思っていたので、採用を決めて頂き、就労の機会を与えてくださった採用担当者の方には本当に感謝している。

就労して初めてわかった「障害者枠」の仕事の実態とは?

あれほど必死になって自身の発達障害の特性を自己認識し、発達障害の特性からくる症状を軽減する為に「あいさつ」「報連相」「マルチタスクを管理する」等のソーシャルスキルトレーニングを受け、ワードやエクセルなどのオフィスソフトの操作も習得した。

自慢ではないが、エクセルでは数式を取り入れ表計算もできるし、グラフも作れるし、数値入力を簡素化して生産性を飛躍させるす関数も使う事が出来る。

それなのに就労した特例子会社での仕事の内容はどれもこれも単純な物ばかり。せっかく苦労して職業訓練してきたことがあまり意味がなかった。

おまけに給料がものすごく安い。

僕の場合、手取り12万円ほどである。(総支給金額は14万円強だが、そこから社会保障費が惹かれる。いくら単純な作業だと言ってこの給料じゃとても暮らしていけない。しかも残業が認められていないため残業代も期待できない。

入社が決まり、当初は張り切って仕事をしてきたが、だんだん仕事がつまらなくなってきた。飽きてきた。

僕が現在勤めている特例子会社の業務内容を批判するつもりは毛頭ない。だけど、私にとっては物足りないのである。実際に特例子会社という「障害者枠」での仕事がどのような物かを皆さんに知ってもらいたくてこの記事を書いているのである。

これは実際に障害者枠で働いている者ではないと書けない内容である。

現在の仕事の内容を箇条書きにしてみた。

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  • データ入力
  • シュレッダー
  • 不要でシュレッダーにかける書類と保管する必要のある書類の仕分け
  • 販促物の作成(ラミネート加工や裁断機で販促物の不要な部分のカット)(簡単な軽作業)
  • グループ企業への郵便物や宅配便の仕分けと受付
  • 封入業務

「データ入力」といっても簡単な紙媒体のデータを入力するだけ。文字をその紙媒体通りに入力するだけでグラフを作ったり、表計算したり、もちろん関数を使う事もない。

書類の仕分けとは各部署から送られてきた書類の束をある一定の規則によって不要な物と保管する書類により分ける作業だ。単純な作業だが、1枚1枚ずつ紙をめくり目を通さなければならないし、量も膨大で、日によってはこの作業を1日中やらなければならない。

シュレッダーとは、不要になった書類をシュレッダーの機械にかける作業のことだ。僕が勤めている会社では交代で午前中の3時間あるいは午後の2時間、この作業に就く

シュレッダー業務は特別な技能を要しない。だれでもできる単純な作業だ。しかも、2~3時間立ちっぱなしで作業し、シュレッダーの機械から発する熱で結構暑い。飽きてくるしなかなかしんどい作業だ。

シュレッダー作業といえば、年引っ越し業者の「アリさんマークの引越社」の事を思い出す。

2015年セールスドライバーとして勤務していた営業社員が車両事故を引き起こし、その車両の修理代として48万円を支払う事を会社から要求されたことで自衛策として労働組合に加入した。

この営業社員の対応に激怒した会社側はこの社員を2015年3月、営業職から「アポイント部」へ配置転換した。さらに給与が4割減となってしまったという。

さらに2015年6月、2回の遅刻を理由に、朝から晩まで立ちっぱなしで書類をシュレッダーにかけ、ゴミを捨てるだけの「シュレッダー係」に配置転換された。

サイトアリさん引越社がついに謝罪へ… 男性は2年間シュレッダー係の仕事に耐え続けたより記事を引用

もちろん今勤めている特例子会社にはこのような悪意はない。

シュレッダー業務というのは個人情報漏洩を防ぐ意味でも重要な作業でだれかがやらなければならない。だが、「障害者枠」の仕事として、このシュレッダー業務を1日のうちで2~3時間やっているというのは自分がむなしくなってくる。

向こう側では、いわゆる健常者が得意先と電話で交渉したり、営業会議をしている。それなのに、こちらはシュレッダーかと思うとなんだか悲しくなる。

障害者枠で働くメリット「障害者枠」の仕事は責任が軽い

今度は、発達障害のある人が障害者枠で働くメリットについて書いていきたいと思う。

障害者枠の仕事は軽い。しかも障害者枠で働く社員の一人一人の責任が軽い。

たとえば、データ入力するにしても、入力作業が終わった後、別のメンバーがダブルチェックする。ダブルチェックをすることで最初に入力した人のミスを発見し、訂正する事が出来る。これによりミスをした最初の入力の責任が逃れられる。このダブルチェックの仕組みは
僕が勤めている特例子会社のほとんどすべての業務で取り入れられている。

これによって働いているメンバーは責任を感じることなくのびのびと仕事をすることが出来る。

障害者枠で働くメリット 合理的配慮を得られる

特例子会社を含む障害者枠というのはやはり働く人一人一人に合理的配慮を企業側からしてもらえる。

僕の勤めている特例子会社は軽度の知的障害のある人が多い。

知的障害のある人はどうしても仕事の手順などを理解するのに時間がかかる。そのため、企業側は知的障害のある人に対してわかりやすく説明する時間を割かなければならない。

発達障害のある人に対しては、ちょっとした音に敏感に反応してしまい、仕事や業務に支障をきたしてしまう感覚過敏の人が多い。

そういう人に対して音を遮断するヘットフォンを貸与したり、他の人がいないような静かな部屋を用意しそこで業務をさせるといったことや、口頭で説明されただけではなかなか理解できない人(視覚情報優位)の人には、仕事の手順をメモやノートにまとめる時間を与えるといったことが合理的配慮である。

こうした事は、一般枠の会社ではない事である。

障害者枠で働くか、一般枠で働くかはあなたの考え方次第

発達障害をきちんと自覚し、対処できる人は障害者枠にこだわる必要はないと思う。

特例子会社を含む障害者枠というと、どうしても仕事や業務が限定されてしまう。

僕の勤めている特例子会社は知的障害者の就労の受け口として設立され、法定雇用率の厳守のために知的障害者だけでなく精神障害のある人や発達障害のある人にも門戸を広げたいきさつがある。

もともとは知的障害のある人のために設立された会社だから、そういう人でも無理なく仕事ができるようにどうしても単純な仕事になる。(他の会社の事は知らないがたぶん同じような感じだと思う。)

そのため、知的にはなんの問題もない発達障害のある人がそのような限定された業務ばかりしていたら、発達障害のある人の持てる素晴らしいポテンシャルが発揮できないと思う。

発達障害といっても一人一人特性が違う。企業側が一人一人の特性をきちんと把握し、単純な業務に限定せずにそれぞれの特性に応じた業務を割り振るべきである。

しかし、障害者枠でそれを望むのは難しい。

ADHDの人は、ジッとしているのが苦手な人が多い。単純な仕事が苦手でが頭を使い刺激のある仕事が好きである。多動性優位の人には、接客の業務などもいいと思う。また顧客が発想力が豊かな人には企画などの業務をしてみてもいいのではないか。

他にも一般的には、グラフィックデザイナー、デザイナー、CGアニメーター、イラストレーターなど視覚的才能に長けているADHDに適した職業があるし、新聞・雑誌の記者など退屈せず刺激に満ちた事を好むADHDにとって適した職業がある。

また、人付き合いが苦手で一人でコツコツとやるのが得意なASDの人には、プログラミングやエクセルで売り上げなどの数値管理を任せたり、パソコンに入力されたデータの校正などを専門的に任せたらどうだろうか?

参考記事
発達障害に向いている職業ってなんだろう?発達障害には天職がある!

しかし、これらの職業は当然の事ながら障害者枠にはない。一般枠である。しかし、これらの適職に就くことによって本来のポテンシャルが発揮され幸せな職業人生が送れるのではないだろうか?なにも障害者枠にこだわる必要はない。

そのためにも自分の特性をしっかりと徹底的に見つめ直し、受け入れ、自分の出来る事、得意な事、不得意な事をしっかり把握するべきである。

また、きちんとした社会性を身に着けるためのソーシャルスキルトレーニングは絶対にするべきである。

発達障碍者を障害者枠で限定した業務に縛り付けるな 差別ではないのか?

障害者枠を設けて企業が発達障害のある人を雇用するケースが増えている。

障害をあることをオープンにして合理的配慮を得ながら安心して働けるように今の特例子会社に入社したが、あまりにも単純な業務多いので驚いた。

せっかく入社できたのだから、今さら辞めるわけにもいかない。

障害者枠を設けている企業への提言として、単純な作業だけではなく、もっと働く人の特性に沿った幅広い仕事を用意してもらいたいと思う。そうしないと発達障害のある人が本来持っているポテンシャルを発揮できないと思う。

そのためにも、もっと障害の事を勉強してもらいたいと思う。障害者の特性は一人一人違う。障害を持つ社員に一律同じ仕事をさせていたら、特性に合わない業務も出てるし、仕事が合わないと離職する者も出てくるだろう。

障害を持つ者への障害を理由とした差別的取扱も絶対にして欲しくないが、「障害者」だから○○は出来ないという偏見や差別で障害者を「障害者枠」という限られた枠で簡単な仕事に縛り付けるのはやめて頂きたい。それこそ差別なのではないか?

この記事はあくまで私の個人的な見解および体験談です。

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